首まわりに触れる半衿は、けっこう汚れやすいものです。うっすら汚れてきたら、長襦袢からはずして洗いましょう。
しばらく着ない場合には、汚れが目立たなくても半衿をはずしてお手入れをしておきましょう。

お酒やワイン、食べこぼし、ファンデーションや口紅などでのシミや汚れは、専門のクリーニング業者に任せるのが安心です。
軽い汚れは柔らかい布で軽くこするだけで効果があります。目立たない程度の汚れはベンジンで落とせます。
» 汚れの落とし方はこちら

正絹の縮緬半衿は、手洗いでは縮むため、半衿を洗ってくださるクリーニング屋さんに持ち込みをお奨めします。
※きもののクリーニングに対応しているか(縮みや型くずれを起こさない「京洗い対応」かどうか、薬品が不使用かどうか等)は、お店に確認しましょう。

正絹の塩瀬半衿は、クリーニング屋さんに持ち込むのをお奨めいたしますが、ご家庭で洗ってきれいにする方法もあります。

半衿の汚れが目立ってきたら、半衿をはずし、一晩おしゃれ着用洗剤(エマールなど)を溶かした液に浸しておきます。
洗剤の量はたらい等の水に数滴程度で十分です。
この時、お湯やぬるま湯は使わないでください。縮む原因となります。
翌日、お風呂などで使う普通の石鹸をつけた歯ブラシなどで布目に沿って軽く洗います。

流水でよく振り洗いしてください。(お湯やぬるま湯は、使用しないでください)
その後、手で軽く絞って、陰干しをします。
生乾きのときに、布目に沿って半衿の幅方向にアイロン掛けをすると、きれいに仕上がります。


ポリエステルや木綿の半衿は、ご家庭の洗濯機で洗うことが可能です。

洗濯機の「弱水流」で丸洗いします。正絹の長襦袢に付けた場合は、半衿を外して、半衿のみ洗濯機で洗ってください。

手で軽く絞って、陰干しをします。脱水はシワの原因になりますので控えてください。
生乾きのときに、布目に沿って半衿の幅方向にアイロン掛けをすると、きれいに仕上がります。

手刺繍やびっしり刺繍の入った半衿、金銀箔使いの半衿は、専門のクリ―ニング屋さんに依頼してください。
目立たない程度の汚れはベンジンで落とせます。

半衿の下にタオルを敷き、ガーゼや晒(さらし)にたっぷりとベンジンを浸み込ませて、汚れの部分を垂直にたたきます。
汚れが落とせたら、半衿をハンガーに掛けて、陰干しをして乾かせます。
完全に乾いたら、スチームアイロンを1〜2センチ浮かせて掛けます。
※全ての汚れに対応できるわけではありませんので、ご注意ください。